書店向け出版社返品の仕組み
米国とカナダで書店に販売される新刊の大半は 返品可能です。売れ残った1冊は、取引先の条件で定められた期限内であれば、出版社または取次会社に返品し、クレジットを受け取ることができます。期限がすべてです。期限内に返品された本は、書店にとって送料程度の負担で済みます。期限を過ぎた本は書店の在庫として全額負担となり、買い手もつきません。
返品制度の起源
返品制度は大恐慌の時代にさかのぼります。先行きが不透明な時期にも書店が新刊を注文し続けられるよう、出版社が売れ残りを引き取り始めたのが始まりです。その仕組みは定着し、今も業界の在り方を形作っています。出版社は一部が返品されることを前提に新刊を出し、書店も、仕入れを外した場合の損失が限定されるため、そうでなければ可能な範囲より幅広く仕入れます。新刊ハードカバーの返品率は長年、出荷部数の4分の1から3分の1程度で推移してきました。この仕組みがいかに中心的であるかがわかります。
古本、在庫処分本、ほとんどの関連商品、そして返品不可と明示された条件で仕入れたものは、この仕組みの対象外です。書店は、売れる確信のあるタイトルについて返品権を放棄する代わりに、より大きな値引きを受け入れることがよくあります。これは既定値に任せるのではなく、タイトルごとに意図的に判断すべきトレードオフです。
一般的な返品ポリシーの構成要素
出版社と取次会社はそれぞれ独自の条件を定めており、具体的な数字も変わるため、お店に適用されるのは、アカウントを開設した際の契約書です。数字が異なる場合でも、項目の内容は共通しています。
| 用語 | 通常の意味 | 店頭で重要な理由 |
|---|---|---|
| 返品の最も早い日付 | 請求書の日付から返品が受け付けられるまでの最短期間。大手出版社では通常90日前後が一般的です。 | 期間前に返品された書籍は、受け付けられないか、返金が取り消されます。返品リストには、期間が開始するまで表示しないでください。 |
| 返品期限(最終日) | 請求書の日付を起点とする上限。1年が一般的ですが、より長く認める取引先もあります。卸売業者は出版社よりも厳しいことが多いです。 | この期限を過ぎると、金銭的な損失が発生します。 |
| 状態 | 再販可能:印やシールがなく、またはシールの跡をきれいに取り除いたもの。棚ヤケがなく、カバーに価格シールがないこと。 | 日当たりの良い窓辺に正面を向けて置かれていた本は、返金ではなく、差し引き(チャージバック)として戻される場合があります。 |
| 承認 | 取引先によっては、出荷前にポータルで返品承認または納品明細を発行する必要があります。承認を必要としない取引先もあります。 | 承認そのものに有効期限がある場合があるため、依頼の手順を日常業務に組み込んでください。 |
| 返品額(貸方金額) | 貸方額は、請求原価、またはその取引先に適用される現在の掛率で計算され、そこから違約金があれば差し引かれます。 | 受け取り後に該当タイトルの原価が変わっている場合、貸方額が支払額と一致しないことがあります。 |
| 送料 | 返品の送料は、ほぼ常に書店が負担します。 | 取引先ごとに返品をまとめ、箱の数を減らして一箱あたりの量を増やせば、実際に費用を節約できます。 |
| 廉価版(マスマーケット) | 表紙のみの返品(アフィダビット):書店は表紙だけを返送し、残りを断裁・廃棄したことを証明します。 | 通常の返品とは物理的な処理が異なるため、バックヤードでは分けて管理してください。 |
返品期限を請求書ではなく本そのものに記録すべき理由
小規模書店で最も多い失敗は、返品期間が元の請求書からしか分からないことです。仕入れ担当者はそのタイトルがいつ入荷したかおおよそ覚えていても、請求書は事務所に保管され、本は40 feet離れた棚に何も書かれずに並んでいます。返品を担当する人は記憶と、たまたま取り出せた請求書を頼りに作業することになります。
解決策は、入荷時に期間を記録することです。段ボール箱を検品する際、各タイトルに 入荷日, a 取引先、そして 返品期限 を、その取引先の条件から計算して記録します。そうすれば「今月は何を返品すべきか」という問いが、調べ物ではなく検索で済むようになります。
返品する本の決め方
期間内の本がすべて返品対象になるわけではありません。返品作業は、次の順序でフィルターをかけるとうまくいきます:
- まもなく期限切れ。 返品期限が今後30日以内に来るタイトルから始めます。何もしなければ返品できなくなるものです。
- 売れていない このうち、最近売れた部数は残してください。過去60〜90日以内に売れた本は、まだ棚に置く価値があります。残りが返品候補です。
- まだ在庫があります。 返品できるのは、店舗に実際にある部数だけです。箱詰めの前にスキャンで数量を確認してください。
- 送料をかける価値があります。 返品候補はベンダーごとにまとめ、箱全体で判断してください。安価な文庫本1冊では単独で発送する理由にならないことも、20冊の箱なら十分な理由になります。
- バイヤーによる例外指定。 季節商品、地域に関連するバックリスト、イベントに関わる商品は、意図的に保管しておくことができます。大切なのは、保管が見落としではなく判断であることです。
うまく機能する返品の手順
返品をきちんと管理している店舗は、たいてい次の数点を実践しています。
- 定期的な実施。 毎週または隔週、同じ曜日に、同じ担当者が行います。暇な週を待っている返品は、結局行われません。
- リストで抜き取り、ベンダーごとに梱包。 抜き取りリストを持って売り場を回り、棚から外すたびに各部数をスキャンして、在庫数をすぐに減らします。その後、カートの中身をベンダーごとに1箱ずつ仕分けます。
- すべての箱に返品伝票を。 ISBN、タイトル、数量、ベンダーが求める場合は請求書番号。控えを保管してください。貸方票の争いは書類で勝ち取るものです。
- クレジットを照合する。 クレジットメモが届いたら、送付内容と照合します。数量不足のクレジットや、状態を理由とした返金請求は珍しくないため、毎回確認する価値があります。
- 仕入れにフィードバックする。 同じタイトルが箱単位で戻ってくる場合は、発注しすぎです。返品記録は、仕入れがどこで楽観的すぎたかを正直に示す記録です。
よくある間違い
早すぎる返品。 最初の返品可能日に達していない新刊は受け付けられず、店舗は往復の送料を負担することになります。 期限外の返品 は高くつく間違いです。クレジットは否認され、本は店舗の負担で返送されるか、廃棄されます。 箱に複数のベンダーを混在させる は、箱全体が受け付けられない原因になります。 ジャケットへの価格シール は、スムーズな返品を状態不良による返金請求に変えてしまいます。棚差し広告や背ラベルも、糊残りがあれば同じことになります。そして 送付内容を記録しない では、数量不足のクレジットが決して発見されません。
Bookstore Counterの役割 Bookstore Counter は、スキャンされるすべての部数について、ベンダー、請求書、返品期限を記録します。その際、ベンダーごとに設定した返品期間を使用します。その 返品抜き取りリスト 今後30日以内に返品期限が終わる、在庫があり90日間販売のないタイトルを表示します。並べ替えは期限日または金額で可能です。これにより、週次の確認は書類棚ではなくリストから始められます。スタッフはAndroidスマートフォンで棚の本をスキャンして返品を作成します。締めると在庫が調整され、カートンに同封する返品書類が作成されます。同じ機能は バックオフィスWebアプリ で開き、書類の印刷や取引先ごとの返品内容の確認に使えます。 Bookstore Counterの詳細 →
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