バッティングガイド
野球のアタックアングル:意味と理想的な数値
アタックアングルとは、インパクトの瞬間にバットがストライクゾーンを通る軌道の、水平な地面に対する上向きまたは下向きの角度です。プラスの値はインパクト時にバレル(打撃部)がわずかに上向きに動いていることを、マイナスの値は下向きに動いていることを意味します。多くの打撃指導は、水平または下向きのスイングではなく、やや高めのプラスのアタックアングルを目標にしています。
アタックアングルとランチアングルの違い
この2つはしばしば混同されますが、表す対象が異なります。アタックアングルは バット:インパクトに入る際のバレルの動き方です。一方、ランチアングルは ボール:バットを離れるボールの垂直方向の角度です。
アタックアングルはランチアングルに影響しますが、それだけで決まるわけではありません。ボールのどこに当たるかも同じくらい重要です。上向きのバレルでボールの上半分を捉えても、ゴロになります。さらに、投球自体の落下角度も結果に影響するため、同じスイングでも高めのファストボールと低く落ちる変化球では、ランチアングルが変わります。
アタックアングルの一般的な数値は?
唯一の正解の数値はありませんが、スイングはいくつかの典型的な範囲に分類できます。以下の範囲は、コーチが動画でスイングを説明する際に使う大まかな区分であり、精密な測定値ではありません。
| スイングの型 | おおよそのアタックアングル | 典型的な結果 |
|---|---|---|
| 下向き/チョップ | 0度未満 | ゴロと上回転のコンタクト |
| レベル | 約0度から+5度 | 低い弾道のライナーと強い内野ゴロ |
| わずかなアッパースイング | 約+5度から+15度 | ライナー。多くの指導が目標とする範囲 |
| 急なアッパースイング | 約+20度以上 | フライや凡フライ、空振りが増える |
心に留めておきたい注意点が2つあります。第一に、打者にはひとつのアタックアングルがあるわけではありません。低いピッチではバットの先端がまだ上昇中で、高いピッチでは角度が平らになるため、ピッチの高さによって変化します。第二に、測定値のわずかな差は普通のことなので、スイングごとに数度動いたとしても、傾向ではなくノイズとして扱ってください。
実際にアタックアングルを変えるもの
アタックアングルは直接設定するものではなく、結果として生じるものです。体とバットの動き方から決まるため、改善点はその前段階にあります:
- 姿勢と脊柱の傾き。 インパクトで投手から少し体を傾けると、バットは自然にわずかに上向きの軌道になります。まっすぐ立つと、軌道は平らになります。
- 後ろの肘と手の軌道。 手が連動したまま、ピッチの軌道面に沿って下から通過するように動かすと、ストライクゾーンでバットの軌道がより浅く長くなる傾向があります。
- インパクトの位置。 ホームプレートの前でインパクトすると、バットは上昇の後半でボールを捉えます。体に近い深い位置でインパクトすると、より平らな角度か、まだ下降中の状態で捉えることになります。
- 数値を追いかけること。 「上に振れ」と言われた打者は、急なアッパースイングを加えてしまい、インパクトの質を失いがちです。目指すべきはすくい上げることではなく、バットがピッチの軌道面に沿ったままであることです。
役立つ目安として、強く打っているのにゴロになる場合はアタックアングルとインパクトの深さを見直しましょう。ボールは上がっているのに強い打球にならない場合は、バットスピードと、バットのどの部分で当てているかを見直しましょう。
スマートフォンの動画からアタックアングルを測る方法
バットにセンサーを付ける必要はありません。スイングの軌道面に対して直角に、横から撮影したスマートフォンの動画があれば、動画分析ツールがバットと体の姿勢を追跡し、インパクトでバットが進む角度を推定できます。
カメラの位置は、何よりも数値に大きく影響します。スイングに対して直角に、開いている側から、あるいは安全な距離でキャッチャーの位置の真後ろから撮影し、体全体が映るようにしてください。カメラを斜めに構えると、スイングが実際よりも急に見えたり、平らに見えたりします。フレームレートを上げることも役立ちます。低速のカメラでは、インパクトがコマとコマの間で起きてしまうためです。詳しい設定方法は 撮影ガイド で解説しています。
Pitch & Swing Lab この分析はスマートフォン上で直接行われます。スイングを撮影するか読み込むと、推定バットスピード、手の軌道の角度、0〜100のメカニクススコアが表示されます。スローモーション再生の上にポーズの骨格線が描かれるので、手の軌道をコマ送りで確認できます。アタックアングルそのものは測定しません。スマホのカメラではバットの先端が見えないためです。コンピュータービジョンによる推定なので、すべての数値はカメラの角度、照明、フレームレート、撮影距離によって精度が変わります。自分の上達を追うのに役立ちますが、スカウトの判断には使えません。
数値の実践的な使い方
1つの動画だけで判断せず、1回のセッションで何本かスイングし、同じドリルを週ごとに比較しましょう。ティー打撃はティー打撃同士、BP(バッティング練習)はBP同士で比べます。傾向の方向と、それに伴うコンタクトの質に注目してください。アタックアングルが−5度から+8度へ推移し、ライナーのコンタクトが向上している打者は本当に前進しています。一方、角度が+25度まで上がり、ゴロがポップフライに変わっているなら、ある問題を別の問題と交換しただけです。
スマホの動画からスイングを分析する
Pitch & Swing Lab は、野球とソフトボールのスイングと投球を、すべてお使いのデバイス上で分析します。センサーもアカウントも不要で、動画がスマートフォンの外に出ることはありません。